Vtuberの新たな可能性を切り開いたアキロゼ生誕祭2022 3Dミュージカルライブ

衝撃を与えた、これまでにはないミュージカル調のライブ

2022年アキロゼ生誕祭で配信された3DLIVEはこれまでにはないミュージカル調のライブだった。
それまでVtuberの生誕祭や周年記念で行われるライブといえばオーソドックスに歌とダンスを披露するのが一般的。中にはテーマを持たせたライブはあったものの、ストーリーを与えたひとつのエンターテイメント作品としてここまで創り上げたものは類を見なかった。
しかも、それが個人企画なのだから驚きだ。

ただ単純にミュージカル曲を演じるだけではない。全体の構成から細部の演出までがつくりこまれた世界観

配信が始まると、ジャズ調にアレンジされたBGMが流れ、下りた緞帳に電飾で飾られたライブロゴが映し出され、劇場でおなじみの公演前のアナウンスからスタートする。
ここからすでに公演の雰囲気づくりが始まっており、開演にむけて気分が高揚していく。

ミュージカルの曲は「不思議の国のアリス」をモチーフにVOCALOIDと音楽の世界を見事に融合させたOSTER projectさんの名曲「Alice in Musicland」。一つの曲としては12分と長い曲ではあるが、1時間の公演には尺が足りないため、普通の楽曲とMCパートを間に挟む構成となっている。
ミュージカルの流れを断ち切ることになる構成だが、ミュージカルシーンから歌唱曲への入り、曲と曲とのつなぎ、MCパートから曲へと戻る動線、すべてが流れるようにつながり、気が付けばいつの間にかミュージカルへと回帰している。
この公演を形にする中で、特に苦労した部分ではないだろうか。後日談ではあるが、曲のつなぎのためにDJさんに音源を依頼をしていることが語られている。

Vtuberならではの演出とリアリティ

少しメタな話となるが、現実世界と比べてVtuberの世界では表現できる幅が増える面もあれば、一方で制約となる面も存在する。舞台セットを一瞬で変えることができるのもデジタルならではだろう。それ故に下手をすればせっかくの舞台セットが、実態のないただの背景に成り下がってしまう危険性もはらんでいる。
その点、アキロゼの作る舞台は「確かにそこに在る」と実感させてくれるリアリティがある。デジタルでは実体のないはずのセットに座る、アーチから出入りする、階段を昇り降りするなど舞台の奥行きや高さを存分に使うことで、デジタルなセットがちゃんとリアルとして説得力を持つのである。

収録して後で編集をすればどんなシーンも容易に表現できるが、基本的にはライブ感を大切にしており、編集は最小限に抑えられている。そのためカメラワークも緻密に計算されており、フレームアウトの隙に次のシーンの準備をするなど、Vtuberならではの表現にも工夫が多くみられる。

ホロメンとミュージカルの親和性、そして示した可能性…

このミュージカルを観たのがホロライブリスナーであれば配役に誰もが納得したのではないだろうか。
ビジーラビット役に兎田ぺこら、ハッピーシンガー役に常闇トワ、クレイジーティータイム役(原作でいう帽子屋)に大空スバル、インヴィジブルキャット役に天音かなた、ハートの女王役に星街すいせいがそれぞれ演じ、その全てがハマり役だった。
ホロライブには、このように多様なキャラクターを演じることができる個性的なメンバーが揃っていることを改めて認識するとともに、それぞれの魅力を存分に引き出すことのできるミュージカルや舞台などとの親和性の高さを感じた。
ライブ後のホロメンからの反響も大きく、Vtuberの可能性を広げ、今後のシーンにも少なからず影響を与えるショーだったといえる。
まだライブを観ていない方は是非とも視聴していただけたらと思う。


動画リンク

【#アキロゼ生誕祭2022】Wonder Shower Musical !!!!【3DLIVE】

↓↓↓メンバー登録するとメンバー限定動画も見れるよ
【Members stream】全部みてー!After Party ❤【#アキロゼ生誕祭2022】
再生はアキロゼch. メンバーシップのページへ

【生誕祭振り返り!】余韻に浸りたい人おいで【#アキロゼ生誕祭2022】

この記事では紹介しきれていないアキロゼのライブに懸けた想いやこだわった部分を沢山聞くことができます。ぜひ本編ライブとセットでご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次